『ラヴラヴでぬくぬく』
「離れろって・・・」
「いやーvv」
濡れた髪が鼻先くすぐる。ええ匂い。
白い肌に湯が流れんの見とると、自然にキスしてまう。
肩にキスして頸筋まで舌で辿る。
「や・・・っ」
「愛しとるよ」
「ふっ・・ぅ」
耳許に囁くと、ピクンて躯が揺れた。
「可愛え」
「煩い、な」
真っ紅んなった耳の裏、濡れた髪を舌で払て、露にしたそこに濃い痕つけてく。
「あ・・・っ」
感度ええ恭ちゃんは、耳も弱い。
「い、悪戯すんな・・・ッ」
風呂場に響く声。
でも、オレを振り返ったりはせぇへん。
「せやかて・・・ずっと、お前に触りたかったんや」
耳の裏から頸筋に舌這わして、華奢な肩口に顔埋めた。
「やっとまた、お前に逢えてんもん」
「哲平・・・」
きつくなり過ぎんように。でも・・・強く強く、抱き締めた。
漸く腕ん中に還ってきた、大切な・・・オレの恭介。
重なっとる鼓動も、肌の感触も、匂いも・・・全部、オレのもの。
「逢いたかった・・・ずっと・・・」
抱き締めたまま、恭ちゃんの感触に酔う。
離れとる間も、躯が覚えとった。
せやけど、ホンマに抱き締めると・・・全然違う。
「・・・俺も」
「ん・・・?」
ふいにポツッと、消え入りそうな声が聴こえて。
髪に触れてくる、細い指の感触。
顔上げて、恭ちゃんの掌にキスするとチラッとオレを見て。
瞳が合うと、すぐに逸らしてく。
「可愛えー」
「煩いなっ」
クスクス笑いながら、また顔埋める。
抱き締めた腕の先、細い恭ちゃんの腕を指で撫でる。
「腕とか・・・重かったら、云うてな・・・」
「・・・離れるのか?だったら早く・・・」
「いや、離れへんよ。只、こっち向いてくれへんかなー?て。お前のこの脚を、オレの上乗せたいなぁて・・・」
脚動かして、恭ちゃんのやらしい太腿と擦り合わす。
「こらっ・・・黙ってくっついてろ」
「ほな、そうすんな」
こんなに密着しとるのにまだ逃げようとする、つれない細腰を引き寄せて。
「哲平!?」
「くっついとけ云うたやんか。くっついとった方が温いやんかぁ。・・・お前のコト、もっと抱き締めさしてくれ」
お願いすると、細い指が頬に触れてきた。
「そんなに、くっつきたいのか」
「離れんの嫌や」
「しょうがないな・・・」
溜め息、云うよりも、意を決した。そんな吐息が、恭ちゃんの口唇から漏れて。
「・・・顔、上げろ」
命令通りにすっと、綺麗な顔が・・・近付いて・・・。
柔らかい口唇が、重なってきた。
閉じた睫毛が長うて、濡れた顔も、上気した頬も色っぽい。
なんて思てるうちに『これから』云うトコで、すぐに離れてった。
オアズケ喰ろた気分や。
こう云うんが誘うてくれとるや・・・て、何で解らんのかな、恭ちゃんは・・・。
「・・・続きしてもええ?」
「駄目だ」
「でももう無理やし」
くっついとる腰。中心に集まる熱が恭ちゃんの肌で擦れる。
そんなんせんでも、とっくにヤバイ。
「な・・・駄目だってば!病人だろ、お前はっ」
くっついとるから、オレの状態がどんだけヤバイか解ったらしい恭ちゃんが暴れ出す。
「病人やから云うとんねや。恭ちゃんとくっついとったら癒されんねん」
「屁理屈云うなッそんな訳ないだろ!」
「ホンマやって。どんだけ恭ちゃんがスゴイか試そうや」
真っ紅んなって焦っとる恭ちゃんが可愛えから、ちびっとだけ、くっついとる腰揺らした。
「ぁ・・・哲平!」
そんな声出されたら、止められる訳ないやろ。
「・・・あんな?そない暴れっと、益々・・・」
『擦れんねんけど』
低く囁くと、驚いたんと感じてくれたんとで、恭ちゃんの躯がビクンって跳ねた。
「哲平・・・っ」
困った声も色っぽくて・・・。
「アカンて。あんま煽らんといて」
「悪戯、すんな・・・っ」
恭ちゃんを抱き締めて大人しーくくっついて、恭ちゃんの感触とか全部満喫しよーて思うとったんやけどなぁ。
「悪戯やない。治療や。・・・栄養補給?」
「何がだ、馬鹿。もう・・・離せっ」
「いーやーvvv」
離せる訳ないやん?
ずっと・・・お前のコトだけ、考えとったんやからな。
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「てっぺ・・・」
目の前で揺らめく、華奢な躯。
漸く、全部・・・お前に包まれた。
「逢いたかったな・・・」
さっき、ほんの少しだけ聴けた本音を、また引き出したくて呟く。
「あ、あぁ・・・ん」
甘い声を響かせて、何度か頷く頸。
紅い痕が散って・・・湯が流れてくのが・・・壮絶に色っぽい。
あぁ・・・めっちゃ熱うて・・・クラクラする・・・
了
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真改さまよりSSを頂きました!
裏MP内の「もっと頑張れ哲平ちゃん・アナザーワールド」
の
『フキフキ編』と、『お休み編』の間、謎の空白時間です(笑)
お風呂でイチャイチャ哲恭ですよ〜。
強制連行した後も、ぺたっとくっついて離れない哲平ちゃんが
恭ちゃんの色っぽさにクラクラして、やっぱり(笑)悪戯しちゃうんですねv
恭ちゃんは可愛くて色っぽいから我慢出来なくても仕方ないですね〜!!
全然後ろを振り向こうとしない恭ちゃんですが、
でも、無理矢理引き剥がしたりはしないし。
哲平ちゃんと目が合ったら恥ずかしそうに慌てて逸らしちゃうし。
どんな可愛い生き物ですか、彼はッ!?(落ち着け)
二人して ラヴラヴぬくぬくして、ぽかぽか暖まると良いですよvv
(むしろ熱くってクラクラして余計に熱上がりそうですけどね!)
しかし、毎回勝手に入ってる挿絵も、今回は肩しか描いてない筈なのに
「うん、風呂はやばいね!」と言わしめた問題作になりました…(笑)
やーらしくって、ラヴラヴなSSをありがとーございました〜!
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